BEHIND THE SCENES — AI × 100TH

AIと組めば、
自分たちで作れる。

AIは魔法ではない。ただの道具だ。
でも、使い方次第で100年の歴史を未来に届ける。
このページは、100周年特設サイトの各コンテンツを、私たちがどうAIと共に作り上げたかを記録するものです。

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01 — COMPARISON

もし、従来のやり方でタイムラインを作っていたら

100年分×4カテゴリの年表ページ。制作会社への外注と、AI協業の比較です。

● BEFORE — 従来の外注

制作会社に依頼した場合

  • 費用:1,400-1,800万円(中堅+HubSpot認定パートナーの標準見積)
  • 期間:4-5ヶ月(並列最適化時で14-18週)
  • 体制:5-7名(FTE換算 2-3名)が並走
  • 100年分のリサーチに5-6週間(取材ライター+リサーチャー+編集者で510時間)
  • 修正のたびにフィードバック往復+追加費用が発生し、妥協しがちに
  • PM・コンテンツ・デザイン・フロントエンド・QAの分業体制が必要
VS
● AFTER — AI協業

生成AIと一緒に作った場合

  • 100年分の世界と日本の情勢を、AIが速やかに整理し下地に
  • 70年史・40周年冊子をスキャンし、300件以上のイベントをAIが構造化
  • 歴史を知る社員への聞き取りもAIが丁寧に分析、年表カードへ
  • 「ここ直して」が数分で反映され、追加費用なしで納得いくまで磨ける
  • 制作作業は実質1名+AI、他メンバーは情報収集・判断・チェックに集中する最小工数体制

02 — BY THE NUMBERS

数字で見る、タイムライン制作の実績

推測ではなく、典拠に基づいて構築した年表。
AIは典拠を素早く拾うが、何を採るかを決めるのは人間です。

0
タイムラインに配置した
歴史イベント
0
PDF典拠による
追記提案
0
70年史・40周年冊子から
採用した実写真
0
黎明・復興・飛躍
平成・未来
約1/50
圧縮
外注 vs AI協業
総額の圧縮率
約1/4
圧縮
外注 vs AI協業
制作期間の圧縮率
¥1,400-1,800
万円
外注標準見積
(中堅+認定パートナー)
約30
万円
AI協業
実コスト

03 — PROCESS & STRUGGLES

つくり方と、リアルな苦労

STEP 01

AIリサーチ — 10分で100年分の基礎データ

世界情勢、日本の出来事、物流業界の変遷——AIがわずか10分で100年分の基礎データを調査・整理。人間はファクトチェックに集中し、短時間で年表の土台を築きました。

AIとの対話画面
STEP 02

社内資料の一括抽出 — 70年誌と冊子をOCRで構造化

過去の社内報、記念誌、議事録など長年の社内資料を物理的に裁断・スキャン。AIがOCRでテキスト化し、重要な日付・出来事・数字を自動抽出しました。さらに 70年誌・40周年冊子から121件のPDF典拠ベースの追記提案を構造化し、推測でなく原典に基づく年表に磨き込みました。

裁断された資料とAI抽出
苦労ポイント

紙の資料は、まず人の手でデジタル化するしかない。
「未来の技術と、昭和の紙束の戦い」でした。
さらに、AIは時に推測で文章を補ってしまうこともある。
だからこそ「PDFから裏取りを必ずすること」を徹底ルールにしました。

STEP 03

インタビューで肉付け — 数字に人の物語を

経営陣へのインタビューを実施。AIが文字起こし・要約・構造化を担い、人間は編集判断に注力。創業者の墓碑銘や藍綬褒章受章記念冊子からも情報を織り込み、「数字」と「物語」を両立する年表に仕上げました。

STEP 04

デザイン実装 — 3度作り直して、教科書のような年表に

UI全体の構成は、最終的な形に辿り着くまで3度作り直しています
1度目は縦長の100年スクロール。情報量は載るが、4社の動きと世界情勢を横並びで描く「並列の物語」が成立しなかった。
2度目は横スクロール+5列グリッド。スクロール連動で列が動的に増減する仕掛けまで作り込んだが、視覚的な落ち着きにどうしても納得がいかず、白紙に戻して再構築を決意。
3度目で、ようやく現在の教科書のような秩序を持った横スクロール年表に行き着きました。

途中で出会った技術的な壁も、ひとつひとつ厚かったです。
年をまたぐ瞬間に4社の行が「カクッ」と離散的に切り替わる動きを、毎フレームの連続モーフへ書き直し(CSS変数+smoothstep補間)。
SPでstickyが効かないバグは、テーマ側の overflow:hidden auto が祖先でsticky親コンテナを奪っていたのが原因と判明し、JSで上書き。
iPhoneのノッチで上端が外部ヘッダに埋もれる問題は、env(safe-area-inset-top)を加算して解消。
疑似要素がモバイルでクリックを吸収する罠も発見し、最終的に document.elementsFromPoint() ベースのクリック検知に到達。
表面の秩序は、こうした泥臭い試行錯誤の積み重ねの上に立っています。

苦労ポイント

完成形に近づくほど、表に出ない罠が次々に顔を出します。
JSの一行のnullエラーで、クリック・キーボード・スクロール同期が同時に死ぬ。
縦書きの「ナガシマ物流サービス」がスロットを超え、年表記まで切れて見えなくなる。
綺麗なはずのamberが、白背景ではコントラスト不足で文字として読めない。
画像URLにPortal IDセグメントが抜け、写真が一斉に404になる夜もありました。
こうした目立たない罠を一つひとつ潰す時間が、最後の完成度を決めました。

STEP 05

フィードバック&ブラッシュアップ

プロジェクトチームと共有し修正を繰り返し完成度を高めました。AI協業では「ここ直して」で数分で反映。このスピード感が質の高いアウトプットに直結しました。

苦労ポイント

AIとの対話にも「コンテキストの壁」がある。
ファイルが巨大になるとAIが把握しきれなくなり、新しいチャットに引き継ぐ必要が出る。
3ファイル分離+ビルドスクリプトは、この現場で生まれた現実的な解決策でした。

04 — COST & TIME

外注した場合との比較

業界実勢(ファインディ 2026・HubSpot Japan・周年サイト相場)に基づき再算出した、現実的なフェーズ別見積です。

総額の比較(外注 vs AI協業)1,400-1,800万円
AI協業(実質1名+AI)約30万円
比較項目 外注(標準ケース) AI協業(実例)
総額 1,400-1,800万円 約30万円
期間 4-5ヶ月(14-18週) 4週間
体制 5-7名のチーム 実質1名+AI
工数 1,670h(直接人件費) 1名×4週
修正反映 数日〜数週 数分〜数時間
追加費用 経費 ¥40-90万 + マージン 15-20% AIツール利用料 ¥10万
圧縮率 総額 約1/50 / 期間 約1/4 / 修正反映 約50-100倍の高速化
外注時のフェーズ別 内訳を見る(A〜H・8工程)
フェーズ工数費用期間
A. 企画110h¥80万3週
B. コンテンツ・取材510h¥340万5-6週
C. デザイン160h¥120万3週
D. 画像制作(修復・色補正なし)140h¥85-95万3-4週
E. フロントエンド実装 ★最大380h¥320万5週
F. QA130h¥80万2週
G. コンテンツ流し込み140h¥80万2週
H. PM100h¥70万全期間並走
合計(並列最適化時)1,670h¥1,180万14-18週
+ 経費 ¥40-90万 + 制作会社マージン 15-20%
総額 約1/50、期間 約1/4 に圧縮

外注 ¥1,400-1,800万 → AI協業 約30万円。浮いたリソースは「コンテンツの質」と「磨き込みの回数」に集中投下できました。
追加費用を気にせず、納得いくまで作り直せる——これが、自分たちで作る一番の手応えでした。

05 — PRICE TIER SCENARIOS

価格帯シナリオ別レンジ

想定する制作会社のグレードによって相場は3層に分かれます。
ナガシマグループの規模感(中堅メーカー、100周年)では「標準」が現実的なレンジです。

コンパクト
B級 Web 制作会社
¥600-900万
3-4ヶ月

機能を絞り込んだミニマル実装。縦書き・スクロール演出など特殊表現は対応外、または別料金。

プレミアム
大手代理店・社史専門会社
¥2,500-4,000万
5-6ヶ月

完全外注で経営層インタビュー〜編集体制まで丸抱え。社史出版経験のある専門会社が担当。

06 — EVIDENCE & SOURCES

数字の根拠・参照した業界データ

本ページの単価・相場は2026年実勢に基づき、複数の一次資料を突き合わせて精緻化しました。

01 — CONCEPT

カウントダウンコンテンツと「漫画班」の誕生

カウントダウンコンテンツは、100周年に向けて時代区分ごとにナガシマグループの歴史を深掘りする連載企画です。社史のページよりもさらにグループの視点に絞り、各時代のエピソードを丁寧に伝える——そのための表現手段として浮上したのが「漫画」でした。

テキストだけでは伝わりにくい歴史も、漫画なら直感的に届く。この発想から、100周年プロジェクトチーム内に「漫画班」が自然発生的に生まれ、4回のミーティングを重ねながら制作体制が整っていきました。

02 — FOUR CHALLENGES

映像・漫画・音声を、AIと作る——4つの挑戦

従来は多くの工程と体制が必要だった制作を、AIとの協業でどう変えたか。試行錯誤の現場をそのまま記録します。

CHALLENGE 01 — HERO VIDEO DIRECTION

3分の映像を、二度作った。

カウントダウン第一回「黎明の時代(1904-1945)」のヒーローには、単なるイメージ画像ではなく、ナレーションと既存写真+AI画像のモンタージュを組み合わせた3分のシネマティック映像を据えました。社史から抽出した7つのシーン——茨城の秋(生家)→ 青年期(上京・関東大震災)→ 創業(恩人・田中屋)→ 不渡り(1,500円の壁)→ 激動の昭和(事業拡大)→ 焼失と再起(1945終戦)→ そして始まり——を、AI画像と社史実写の混成で構成し、秒単位でタイミングを設計しています。

実はこの映像、現在公開しているのは2度目のものです。一度ほぼ完成した直後、社史(70年誌・40周年冊子)を改めて読み直したところ、年代や創業エピソードに関する重要な事実が浮かび上がり、最初の構成では十分に伝えきれないと判断。シーン構成・ナレーション原稿・AI画像のプロンプトをすべてゼロから組み直しました。

AIだから素早く作れる——だからこそ、史実が深まれば、表現を作り直せる。この往復こそが、最終的な完成度を決めました。

台本
社史から
5シーン構成
映像
AI画像→
動画変換
音声
AI音声で
高品質なナレーション再現
BGM
AI作曲
ピアノ+チェロ
演出のこだわり
演出は「3分の中に、100年の始まりを凝縮する」設計でした。物語は8シーン構成。女声(重厚な情報の声)と男声(恩人・田中屋主人を演じる包容力ある声)を使い分け、創業者・國治の人生を生家・青年期・創業・不渡り・激動の昭和・焼失と再起へと運びます。

物語を区切るのは4つのキメ台詞——「これが、100年の、始まりである」「信用、第一」「信用は、焼けない。人と人との、縁は、焼けない」「これが、ナガシマの、始まりである」。テロップは原則なし、キメ節だけ後のせで強調する方針にしました。
CHALLENGE 02 — VOICE & PRONUNCIATION

AIナレーションは、素直で頑固だった

「大正十五年(じゅうごねん)」と読ませるのが、想像以上に難しい。日本語AI音声は、何度生成しても「じゅうろくねん」と読み間違える。日本語のプロンプトでは揺れるのに、英語で「CRITICAL pronunciation: 十五 = じゅうご (15), absolutely NOT じゅうろく (16)」と否定形で明示すると、一発で矯正された。

「荷馬車(にばしゃ)」を「にぐるま」と読まないよう禁止リスト化したり、固有名詞のアクセントを助詞パターンで矯正したり。細部を一つずつ潰していく作業こそが、AI協業の本当の現場でした。

さらに、ナレーションの種類によって3つの声を使い分け。落ち着いた情報の声、重厚なドキュメンタリー女声、年配の商人を演じる包容力ある男声——声優を外注すれば大きなコストになる構成が、ほぼ無視できる水準で実現できました。

STEP 1
読み間違いを
記録・分類
STEP 2
英語プロンプトで
否定形を明示
STEP 3
用途ごとに
3声を使い分け
STEP 4
知見をメモに
蓄積・横展開
ここで掴んだ手応え
道具が安くなったからこそ、「いつ漢数字を使うか」「どの声で語らせるか」のような細部に、人間の時間を使えるようになりました。これは退化ではなく、表現の解像度が上がったということ。AIは大枠を高速で作るが、細部の判断と試行錯誤は人間の領域——「最後の1%」の積み重ねが、読み手と聴き手に届く完成度を作ります。
CHALLENGE 03 — MANGA / PROMPT RESEARCH

漫画35ページを、プロンプトの積み上げで仕上げた

当初は漫画専用の制作ツールを開発しようと試みました。テキスト情報からコマ割り・セリフ・画像生成プロンプトまで自動出力する仕組みです。しかしコマ単位の文脈管理やキャラクターの一貫性制御で壁に当たり、最終的にツール開発は断念しました。

代わりに選んだのは、地道なプロンプト研究の積み上げ。master_prompt + キャラクターシート + コマごとの状況指示という3層構造で、画像生成ツールに渡す文章そのものを丁寧に磨き上げる方針へ切り替えました。

結果として35ページの漫画を完成させましたが、細かい微調整(顔の角度、視線、衣装の整合、コマ間の連続性)の積み重ねが、時間の大半を占めました。「ツールを作る」のではなく「プロンプトを磨き続ける」が、現実的な解だったのです。

TRY 1
専用ツール
開発を試みる
PIVOT
壁に直面
ツール断念
TRY 2
プロンプト
3層構造を設計
RESULT
35Pの漫画
微調整で完成
ここで学んだこと
ツールという完成物を一度設計するより、対話の中でプロンプトを毎回更新していく方が、結果として実装の自由度が高かった。AI協業は「自動化」ではなく「相棒との往復」——だからこそ、35ページすべてに目を通して微調整する時間が、最後の品質を決めました。

そして映像と同じく、漫画も社史の事実が深まるたびにキャラ・コマ・セリフを組み直しています。史実への敬意が、AI制作物の最終品質を決めると確信した工程でした。
CHALLENGE 04 — FORMAT DESIGN

「インタビュー形式」という発見

各時代のエピソードを伝えるフォーマットとして、その時代のテーマに合ったエピソードを持つ人物にインタビューをする形式を採用しました。

これにより、歴史の羅列ではなく「人の声」を通じて時代を追体験できる構成に。読み手にとっての親しみやすさと、コンテンツとしての一貫性を両立させました。

漫画制作ツールとAI生成された初代社長

— PRODUCTION SCALE

内製で、ここまで作れた。

カウントダウン第一回の3分映像、漫画35ページ、インタビュー2本、縦書きナレーション、8つのページモジュール。
専門チームを集めれば数千万・数ヶ月を要する規模を、AIを相棒に、本業の合間で形にしました。

0
コード合計
HTML+CSS+JS
0
ページ
モジュール
0
漫画ページ
第1〜6話
0
ナレーション
シーン
● BEFORE — 従来の外注

制作会社に依頼した場合

  • 費用:1,900-2,100万円(実勢相場・2ページ・8モジュール構成)
  • 期間:5-6ヶ月
  • 体制:6-8名のチーム編成(PM/AD/UI/FE/JS専門/ライター/校閲/プロ漫画家/QA)
  • 漫画35P:プロ漫画家への発注で440-580万円相当(中堅企業漫画専門社・¥80-120k/P)
  • HubSpot認定エンジニア・縦書きCSS専門・JSスペシャリストを集めて編成
  • 修正のたびに見積追加・スケジュール再調整・往復メール
VS
● AFTER — AI協業

AIと一緒に作った場合

  • 主担当:1名(本業の合間で並行進行)
  • 期間:約4週間で公開まで到達
  • 追加費用:ChatGPT・Claude・Geminiのサブスク利用料の範囲内で完結
  • 漫画35P:キャラデザを一度仕込めば、追加の発注予算は不要だった
  • 専門家は「集める」のではなく「呼び出す」——AIが役割を代行
  • 修正は会話内で完結——数分で反映、見積待ちはありません

数字以外で、何が変わったか

  • 外注の見積待ち・修正の往復が消えた。フィードバックから反映までが、会話の中で完結します。
  • 「予算枠で何ができるか」が、「やりたいことを試せるか」に変わった。仕様変更の心理的ハードルが消える。
  • 専門家を「集める」のではなく、「呼び出す」。HubSpot認定エンジニア・縦書きCSS専門・漫画家の役割を、AIが代行します。
  • 社史の精度はファクトシート参照で担保。取材ライターが書き起こすより、誤情報リスクが小さい。
  • キャラの年齢進行(國治 15歳→41歳)など、長期一貫性をAIで制御。通常の漫画分業より統一感が高くなりました。

※ 上記は中堅Web制作会社+企業漫画専門会社への外注を想定した実勢相場。
出典:ファインディ 2026年フリーランス調査/HubSpot Japan/企業漫画制作会社単価 ¥80-120k/P/日経BPコンサル周年事業レポート 2026

04 — COLUMN × AI

100周年サイトは、読みものの集まりだ。

人物伝、哲学、技術、社会貢献、地域、組織——
テーマの違う独立記事を、これからも増やしながら、ナガシマグループを描いていきます。
あなたが今読んでいるこのページも、その1本です。

すべての読みもの、AIと一緒に作っています。
制作プロセスのこだわりは、それぞれの記事の中で語られています。
今は6本。これからも、増えていきます。

読みもの一覧へ →

AIは道具でしかない。
でも、使い方次第で
100年の歴史を未来に届ける力になる。

— 100周年プロジェクトチーム

ナガシマグループ
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